★箱の外観

▲箱のオモテ面。ボールペンとのサイズ比較。
あの平和だったキングドミノの王国で、
巨人たちが好き放題しちゃっているイラストです…!
というか、いまは脱ストローの風潮とか聞こえてくるのに、
なんなんだ、その家の高さほどの巨大ストローは…( ̄▽ ̄;)

▲箱のウラ面。
どうやら、巨人たちは山々から駆け下りてきて、
建設中の王国に分け前を要求してくるようですね…。
出すモンを出さんかったら、
あんさんの王国がえらいことになりまっせぇ的な。
あんまりな話ですが、世知辛い世の中ですからね。
ここは泣く泣く要求をのんで、
おとなしくしていてもらわないといけないようです…!

▲「クイーンドミノ」とのサイズ比較。
ここで、クイーンドミノとのサイズ比較ですが、
厚さとタテの長さが同じで、ヨコの長さが半分くらいでしょうか。
サグラダの拡張といい、タテ長の拡張が流行っているのかな…?

▲スペック。
キングドミノ本体と比べると、
プレイ人数が1人増えて2~5人で、
プレイ時間は5分延びて20分。
対象年齢は変わらず8歳~となっています。
★箱をオープン!

▲一発目はルルブ!

▲その下にコマ類とスコアパッドがあって…、

▲なんだ、このオヤジは…!?

▲箱から取り出してみると、
▲あ、これはドミノスタンドですね。

▲ということは、横にして…、

▲パカッと開くと、
▲はい、やっぱり中からドミノが出てきました♪( ̄▽ ̄*)
★内容物
とりあえず大きいのからいきましょうか。

▲タイル分配塔×1基(写真左)
ドミノを60枚まで入れることができる塔です。
ドイツ土産のキングドミノに入っていた塔と並べると、
ほとんど瓜ふたつといった形状になっていますね。

▲ウラ面。
大きな違いはデザインで、
あちらには地形の一覧が載っていましたが、
今作のものにはイラストしかありません。
できれば新ドミノの一覧とか欲しかった…( ̄▽ ̄ )

▲ルールブック(日本語・全4ページ)
実質3ページの小さなルルブです。
内容がコンパクトにまとめられていて、
サクサクと読み進めることができます。

▲"巨人"ミープル×6個
箱や塔にもデカデカと顔を出していた"巨人"のコマです。
ゲームの中では、お邪魔虫として猛威を振るい、
なんと王国内の王冠を踏み潰してしまいます…!

▲スタートタイル×1枚
▲国王駒(茶)×2個

▲立体の城(茶)×1つ
5人目のプレイヤーのための王国一式です。
キングドミノがピンク・水色・黄色・緑で、
クイーンドミノがオレンジ・赤・紫・白ときて、
9色目は何かなと思ったら、茶色になりましたね。

▲得点記録用紙×1冊
新ルールも含めた得点計算ができるシートです。
とはいえ、キングドミノには減点がありませんので…、

▲百円ショップにも売っている、
▲カウンターの使用をオススメします。

▲ドミノ(49~54番)
キングドミノもクイーンドミノも、
ドミノの数字は48番まででしたが、
その続きとなる番号のドミノです。
より数字が大きいということは、
そのぶん、価値も高いということで――

▲ひっくり返すと、
まず、巨大な足跡が目に入って、
そして、すべての地形に輝く王冠に驚かされます…!
王冠2つの畑・森・湖に、
鉱山が2マスも追加…だと…?

▲ドミノ(A~F)
こちらは数字ではなく、
アルファベットが記されたドミノです。
このゲームでは、
アルファベットは数字よりも価値が低いらしく――

▲ひっくり返すと、
そこには、傍若無人に振舞う巨人たちが…!
どうやら、アルファベットのドミノは、
巨人を王国に招いてしまうようですね…( ̄▽ ̄;)

▲クエストタイル×17枚
ゲームに追加の得点要素をもたらすタイルです。
1ゲームごとに、
全17枚の中からランダムで2枚を使用します。
★どんな拡張?
今回の拡張では、
★5人プレイ
★"巨人"の登場と追放
★"クエスト"の導入
という、3つの要素が加わりました!
3つというと、
多くもないけど少なくもないかなぁというボリュームですが、
いずれもゲームシステムを根底から変えてしまうことはなく、
豚骨ラーメンに煮たまごと紅しょうがを乗っけてみました的な、
お手軽に満腹度と満足度を満たせる内容になっています…!
ではでは、そんな拡張内容を、
さっそく1つずつチェックしていきましょう!
★5人プレイ
キングドミノとクイーンドミノを組み合わせれば、
5~8人まで同時にプレイすることができる。
…というのは、
クイーンドミノのルールブックに記されていますが、
それは決して気軽にできるものではありません。
全員がキングドミノとクイーンドミノのルールを理解して、
2つの箱のコンポーネントをズラッとテーブルに並べて、
内容的にも物理的にもゴチャゴチャした中で、
わりと長い時間をかけて、やっとプレイすることができる…。
(しかも個人戦は最大6人まで)
つまり、5人以上でのプレイは、
これまで非常に敷居が高かったんですね。
それが、この拡張によって、
お手軽に5人でのプレイを楽しめるようになりました♪
ここでは、その方法を紹介していきます!

▲そもそも、キングドミノは、
▲最大で48枚のドミノを使って遊ぶゲームでしたよね。
1人につき12枚のドミノを使いますので、
2人プレイだと24枚のドミノが、
3人プレイだと36枚のドミノが、
4人プレイだと48枚のドミノが、
それぞれ必要になります。
さて、これが5人プレイともなると、
さらに12枚のドミノが必要となりますが…、

▲それこそが、
▲49~54の数字とA~Fの英字が割り振られている、
▲合計12枚の通称"巨人ドミノ"です!!
この新たな12枚を混ぜることで、
ドミノの総数は48+12=60枚となり、
5人でのプレイにも対応できるようになります!
しかも、
ドミノが増えたことによるルールの修正点は、
ドミノの補充の際の並べ方だけ!!
それも、めちゃくちゃ簡単な話で、
アルファベットは数字の上に並べるだけ!
つまり、どういうことかというと…、

▲こういうことですね。
ドミノの補充は、
数字の小さい順に上から並べるというのが基本ルールですが、
その数字の上にアルファベットを並べるだけです。
あとは――

▲基本ルールに沿ってプレイするだけ…!
ちなみに、5人プレイの際だけでなく、
2~4人でのプレイ時にも巨人ドミノを投入することができます。
その場合は――
【4人以下での巨人ドミノ使用方法】
▲4人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から3番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
(※除去=ゲームから除外する)
▲3人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から2番目と4番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
▲2人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から3番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
(※4人プレイの場合と同じですね!)
★"巨人"の登場と追放
さて、
5人プレイのために追加された"巨人ドミノ"ですが、
これは、ただの数合わせのドミノというわけではなく、
"巨人"の登場と追放についての効果を持つ、
とても影響力の高いものになっているんです。
アルファベットのドミノは巨人を登場させて、
49番以降のドミノは巨人を追放する。
この2パターンの巨人ドミノについて、
順番に説明していきましょう!
☆"巨人"の登場
アルファベットのドミノには、

▲もれなく巨人のイラストが描かれています。
もし、この巨人のイラストが描かれたドミノを、

▲自分の王国に配置したら、

▲ストックから"巨人"ミープルを1つ受け取らなければなりません。
この"巨人"ミープルを受け取ったら、即座に、

▲自分の王国内の王冠を1つ選んで、

▲その上に受け取った"巨人"ミープルを乗せます。
こうして"巨人"ミープルに隠されている王冠は、
得点計算から外されてしまうのです…!
とはいえ、
隠す王冠は自分で選ぶことが出来ますので、

▲できるだけ、面積が狭く、王冠の少ない地所や、
▲場所が悪い地所を犠牲にしていきたいですね。
また、
"巨人"ミープル1つにつき、
隠す王冠は1つだけですので…、

▲1マスに王冠が2つある場合、
▲隠す王冠は片方だけになります。
もしも、
巨人のイラストが描かれたタイルを配置した時点で、
自分の王国に王冠が1つもなかった場合は、
"巨人"ミープルは受け取りません。
(無い袖は振れないですからね…)
☆"巨人"の追放
一方で、49~54番のドミノには、

▲もれなく足跡のイラストが描かれています。
もし、この足跡のイラストが描かれたドミノを、

▲自分の王国に配置したら、

▲自分の王国の、"巨人"ミープルを1つ選んで、
▲即座に追放します!!
しかも、追放した"巨人"ミープルは、
ただ自分の王国から去るわけではなく…、

▲他のプレイヤーを1人選んで、
▲そのプレイヤーの王国に送り込むことができるのです!
選ばれてしまったプレイヤーは、
即座に自分の王国の王冠を1つ選んで、
送り込まれた"巨人"ミープルで隠さなければなりません…。
なお、足跡ドミノを配置した時点で、
自分の王国に"巨人"ミープルが1つもなければ、
送り込みの効果は失われてしまいます。
もし、名指しの妨害要素を嫌うのであれば、
"巨人の送り込みは必ず左隣のプレイヤーへ"
…とか決めておくのもいいかもしれません♪
★"クエスト"の導入
さて、ここからは話がガラリと変わります。
いったん、巨人のことは忘れてしまってください。
(かといって阪神の話が始まるわけではないですが)
キングドミノには、選択ルールとして、
「調和」と「中央王国」という2種類の追加点要素がありましたが、
その追加点要素を拡大して、2種類から17種類(!)に増やし、
ゲームごとに17種類の中から2つをランダム使う…というのが、
今から説明する"クエスト"というものになります。
ですので、「調和」も「中央王国」も、
今後はクエストの中に、要素の一つとして組み込まれるわけですね。
"クエスト"の導入により、
戦略が大きく変化し、より得点差が開くこと請け合いです…!

▲全17種類のクエストがこちら。
やたら数が多く見えるかもしれませんが、
その内容は6パターンにまとめることができますので、
1パターンずつ、しっかり見ていきたいと思います!
☆「調和」

▲ドミノを捨てなければ5点というアイコンの「調和」。
キングドミノではおなじみですね。
ドミノを1枚も捨てず王国を完成させたら追加の5点を得ます。

▲こんな感じで、穴をあけることなく、
▲全25マスがドミノで埋まった王国を完成させればOK!
★余談ですが…★
私星屑が「調和」を狙うときは、
▲スタートタイルの4辺のうち、少なくとも1辺は、
▲配置する場所がないドミノの緊急回避先として、
▲終盤まで開けておくことが多いですね。
☆「中央王国」「失われた一隅」

▲指定された位置に城があれば追加点というアイコンの、
▲「中央王国」と「失われた一隅」。
こちらもおなじみの「中央王国」は、
王国のド真ん中に城があれば追加の10点を得ます。

▲こんな感じで、
▲スタートタイルの十字方向に2マスずつの王国になっていればOK!
一方の「失われた一隅」は、
王国の左下隅に城があれば追加の20点を得ます。

▲こんな感じで、
▲スタートタイルが王国の左下にあればOK!
ハイリスクハイリターンなクエストですので、
ときには20点を捨てる勇気も必要ですが、
自分以外の全員にクリアされると辛いですな…( ̄▽ ̄;)
★余談ですが…★
私星屑が「中央王国」を狙うときは、
▲まず、スタートタイルから見て、
▲十字方向のいずれか2方向にドミノを伸ばして、
▲それを軸に展開していくことが多いですね。
☆地元経済

▲城の周りに指定された地形があれば、
▲1マスにつき5点というアイコンの「地元経済」。

▲例えば、このクエストなら、
城の周囲8マスにある平原1マスにつき、追加の5点を得ます。

▲こんな王国であれば、5点×7マスで、
▲追加点は35点ということになりますね。
さきほどの「調和」の余談と真逆で、
城(=スタートタイル)の周囲から埋まりがちになり、
事故る確率が上がってしまいますが、
うまくいけば最大で40点を叩き出せます…!
☆王国の四隅

▲王国の四隅に指定された地形があれば、
▲1マスにつき5点というアイコンの「王国の四隅」。

▲例えば、このクエストなら、
王国の四隅にある畑1マスにつき、追加の5点を得ます。

▲こんな王国であれば、5点×4マスで、
▲追加点は20点ということになりますね。
ちなみに、これと「失われた一隅」の2枚立てになると、
ものすごく損した気分に…( ̄▽ ̄;)
☆誇大妄想

▲アイコンだけだと分かりにくい「誇大妄想」ですが、
その内容は、
王冠のあるマスが、
タテ・ヨコ・ナナメに3マス以上、連続して並んでいたら、
1セットにつき追加の10点を得られるというものです。

▲例えば、こんな王国であれば、

▲王冠のあるマスがヨコに3マス並んでいるので10点と、

▲王冠のあるマスがタテに3マス並んでいるので10点と、

▲王冠のあるマスがナナメに3マス並んでいるので10点で、
合計で30点の追加点ということになりますね。
☆不毛の王

▲これまたアイコンが分かりにくい「不毛の王」ですが、
その内容は、
5マス以上で王冠のない畑・森・平原・湖があれば、
1セットにつき追加の10点を得るというものです。

▲例えば、こんな王国であれば、
6マスで王冠のない畑から10点と、
5マスで王冠のない平原から10点で、
追加点は合計20点ということになります。
がんばって王冠を2つ集めた左側の湖が10点と考えると、
王冠なしで10点は破格といえるかもしれませんね…!
ただし、忘れないようにしないといけないのが…、

▲沼と鉱山は対象外ということです。
そもそも鉱山で5マスは狂気の沙汰ですが、
沼は現実味がありますので、気をつけましょう!
★コメント

巨人の時代…なんていう、
ジャイアンツファンが聞いたら「きたかッ!」と短く叫んで、
ガタッと椅子から立ち上がりそうなタイトルの拡張ですが、
結論からいうと、
文句なしで秀逸な拡張です!!!
ポイントは2つ!!
キングドミノの美点である「テンポの良さ」を打ち消さず、
キングドミノの美点である「リプレイ性の高さ」を伸ばした!
もう本当に理想的な拡張ですね…!
こうやって、はしゃぐのにはですね、理由がありまして。
だいぶ前の話になるんですが、
期待していた「クイーンドミノ」がイマイチだったんです。
というのも、
システムが煩雑になってテンポが極端に悪くなり、
新要素の導入でリプレイ性が高くなるかと思いきや、
1ゲームが重くなって、むしろプレイ頻度が下がり、
キングドミノの美点がことごとく失われてしまいまして…。
(そりゃあ、タイトルが違うからそうなのかもだけどさ)
それでガックシきていたところに、
颯爽と巨人の時代が現れたわけですよ!!
そりゃあ、はしゃいじゃうってもんです!
ぶっちゃけ、箱のイラストには、
よく分からん、おっさんたちのイラストには、
そそられる要素が全くありませんでしたが…、

プレイしてみて分かったんですよ。
あ、テンポが損なわれてない!!
安易に最下段のドミノを選べなくなったとか、
(次に英字ドミノを取らなきゃかもなので)
あえて巨人を招いてから他の王国に流す、
キャッチ&リリースの流れ作りとか、
プレイ感はちょいちょい変わっているんですが、
テンポが軽いままで楽しめる!
よくぞ、キングドミノに求めていることを見失わずに、
5人までプレイできるようにしてくれた…!
5人って大事ですからね。
ボードゲーム会で、6人は3・3の2卓に割れるけど、
5人は非常に割りにくいですし。
(マス目野球のおかげで割りやすくなったけど)
そして巨人ルールが、これまた面白い。
ここは育たんやろう!と思って巨人を置いた畑が、
あれよあれよと大きくなってしまって、
あわてて終盤で足跡ドミノを狙うことになっちゃったりとか、
これまでにはなかったドラマを見ることができます!

▲64対64で引き分けた、とある大激戦。
もう一方の、クエストはといいますと、
これが意外にも初心者に大好評でした…!
最近の流れとしては、
基本ルール→+調和&中央王国→+クエスト
とう感じでプレイしてもらうことが多いんですが、
いわく、
「地元経済があると、」
「色々と迷わなくていいから助かる」
「失われた一隅は難しいけど、」
「隅から始めるから5×5マスがイメージしやすい」
「不毛の王のおかげで、」
「麦畑を広がるのが楽しくなった」
…という感じで、
クエストごとのメリットがバッチリと作用しているようです!
逆に、初心者に巨人は慌しくなってしまうので、
相手が慣れている人でなければ、巨人は外しています。
そして、慣れている人どうしでは、
巨人もクエストも込み込みでプレイして、
不毛の王を狙って、あえて王冠を巨人に隠してもらう…みたいな、
この拡張ならではの状況に直面するのも楽しいですね♪( ̄▽ ̄*)
おかげで、
ただでさえ高いキングドミノのリプレイ性が、
良いカタチで、さらに高くなりました!!!


最後に、購入のオススメ度合いですが、
これはキングドミノが好きだったら「買い」でしょう!
もう、だいぶ語り尽くした感があるので、
これ以上、言えることもないですが、
まさにオススメの逸品ですよ…!
「キングドミノ」 関連記事
→プレイ記その1(基本ルール)
→プレイ記その2(基本ルール)
→プレイ記その3(拡張・クエスト)
→プレイ記その4(拡張・クエスト)
→プレイ記その5(拡張・巨人)
→本体開封記事
→欧州版開封記事
→クイーンドミノ開封記事
→ボードゲーム記事一覧
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★箱の外観

▲箱のオモテ面。ボールペンとのサイズ比較。
あの平和だったキングドミノの王国で、
巨人たちが好き放題しちゃっているイラストです…!
というか、いまは脱ストローの風潮とか聞こえてくるのに、
なんなんだ、その家の高さほどの巨大ストローは…( ̄▽ ̄;)

▲箱のウラ面。
どうやら、巨人たちは山々から駆け下りてきて、
建設中の王国に分け前を要求してくるようですね…。
出すモンを出さんかったら、
あんさんの王国がえらいことになりまっせぇ的な。
あんまりな話ですが、世知辛い世の中ですからね。
ここは泣く泣く要求をのんで、
おとなしくしていてもらわないといけないようです…!

▲「クイーンドミノ」とのサイズ比較。
ここで、クイーンドミノとのサイズ比較ですが、
厚さとタテの長さが同じで、ヨコの長さが半分くらいでしょうか。
サグラダの拡張といい、タテ長の拡張が流行っているのかな…?

▲スペック。
キングドミノ本体と比べると、
プレイ人数が1人増えて2~5人で、
プレイ時間は5分延びて20分。
対象年齢は変わらず8歳~となっています。
★箱をオープン!

▲一発目はルルブ!

▲その下にコマ類とスコアパッドがあって…、

▲なんだ、このオヤジは…!?

▲箱から取り出してみると、
▲あ、これはドミノスタンドですね。

▲ということは、横にして…、

▲パカッと開くと、
▲はい、やっぱり中からドミノが出てきました♪( ̄▽ ̄*)
★内容物
とりあえず大きいのからいきましょうか。

▲タイル分配塔×1基(写真左)
ドミノを60枚まで入れることができる塔です。
ドイツ土産のキングドミノに入っていた塔と並べると、
ほとんど瓜ふたつといった形状になっていますね。

▲ウラ面。
大きな違いはデザインで、
あちらには地形の一覧が載っていましたが、
今作のものにはイラストしかありません。
できれば新ドミノの一覧とか欲しかった…( ̄▽ ̄ )

▲ルールブック(日本語・全4ページ)
実質3ページの小さなルルブです。
内容がコンパクトにまとめられていて、
サクサクと読み進めることができます。

▲"巨人"ミープル×6個
箱や塔にもデカデカと顔を出していた"巨人"のコマです。
ゲームの中では、お邪魔虫として猛威を振るい、
なんと王国内の王冠を踏み潰してしまいます…!

▲スタートタイル×1枚
▲国王駒(茶)×2個

▲立体の城(茶)×1つ
5人目のプレイヤーのための王国一式です。
キングドミノがピンク・水色・黄色・緑で、
クイーンドミノがオレンジ・赤・紫・白ときて、
9色目は何かなと思ったら、茶色になりましたね。

▲得点記録用紙×1冊
新ルールも含めた得点計算ができるシートです。
とはいえ、キングドミノには減点がありませんので…、

▲百円ショップにも売っている、
▲カウンターの使用をオススメします。

▲ドミノ(49~54番)
キングドミノもクイーンドミノも、
ドミノの数字は48番まででしたが、
その続きとなる番号のドミノです。
より数字が大きいということは、
そのぶん、価値も高いということで――

▲ひっくり返すと、
まず、巨大な足跡が目に入って、
そして、すべての地形に輝く王冠に驚かされます…!
王冠2つの畑・森・湖に、
鉱山が2マスも追加…だと…?

▲ドミノ(A~F)
こちらは数字ではなく、
アルファベットが記されたドミノです。
このゲームでは、
アルファベットは数字よりも価値が低いらしく――

▲ひっくり返すと、
そこには、傍若無人に振舞う巨人たちが…!
どうやら、アルファベットのドミノは、
巨人を王国に招いてしまうようですね…( ̄▽ ̄;)

▲クエストタイル×17枚
ゲームに追加の得点要素をもたらすタイルです。
1ゲームごとに、
全17枚の中からランダムで2枚を使用します。
★どんな拡張?
今回の拡張では、
★5人プレイ
★"巨人"の登場と追放
★"クエスト"の導入
という、3つの要素が加わりました!
3つというと、
多くもないけど少なくもないかなぁというボリュームですが、
いずれもゲームシステムを根底から変えてしまうことはなく、
豚骨ラーメンに煮たまごと紅しょうがを乗っけてみました的な、
お手軽に満腹度と満足度を満たせる内容になっています…!
ではでは、そんな拡張内容を、
さっそく1つずつチェックしていきましょう!
★5人プレイ
キングドミノとクイーンドミノを組み合わせれば、
5~8人まで同時にプレイすることができる。
…というのは、
クイーンドミノのルールブックに記されていますが、
それは決して気軽にできるものではありません。
全員がキングドミノとクイーンドミノのルールを理解して、
2つの箱のコンポーネントをズラッとテーブルに並べて、
内容的にも物理的にもゴチャゴチャした中で、
わりと長い時間をかけて、やっとプレイすることができる…。
(しかも個人戦は最大6人まで)
つまり、5人以上でのプレイは、
これまで非常に敷居が高かったんですね。
それが、この拡張によって、
お手軽に5人でのプレイを楽しめるようになりました♪
ここでは、その方法を紹介していきます!

▲そもそも、キングドミノは、
▲最大で48枚のドミノを使って遊ぶゲームでしたよね。
1人につき12枚のドミノを使いますので、
2人プレイだと24枚のドミノが、
3人プレイだと36枚のドミノが、
4人プレイだと48枚のドミノが、
それぞれ必要になります。
さて、これが5人プレイともなると、
さらに12枚のドミノが必要となりますが…、

▲それこそが、
▲49~54の数字とA~Fの英字が割り振られている、
▲合計12枚の通称"巨人ドミノ"です!!
この新たな12枚を混ぜることで、
ドミノの総数は48+12=60枚となり、
5人でのプレイにも対応できるようになります!
しかも、
ドミノが増えたことによるルールの修正点は、
ドミノの補充の際の並べ方だけ!!
それも、めちゃくちゃ簡単な話で、
アルファベットは数字の上に並べるだけ!
つまり、どういうことかというと…、

▲こういうことですね。
ドミノの補充は、
数字の小さい順に上から並べるというのが基本ルールですが、
その数字の上にアルファベットを並べるだけです。
あとは――

▲基本ルールに沿ってプレイするだけ…!
ちなみに、5人プレイの際だけでなく、
2~4人でのプレイ時にも巨人ドミノを投入することができます。
その場合は――
【4人以下での巨人ドミノ使用方法】
▲4人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から3番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
(※除去=ゲームから除外する)
▲3人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から2番目と4番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
▲2人プレイの場合は、
▲ルール通りにドミノを補充した後、
▲上から3番目のドミノを除去して、
▲ドミノの選択に移ります。
(※4人プレイの場合と同じですね!)
★"巨人"の登場と追放
さて、
5人プレイのために追加された"巨人ドミノ"ですが、
これは、ただの数合わせのドミノというわけではなく、
"巨人"の登場と追放についての効果を持つ、
とても影響力の高いものになっているんです。
アルファベットのドミノは巨人を登場させて、
49番以降のドミノは巨人を追放する。
この2パターンの巨人ドミノについて、
順番に説明していきましょう!
☆"巨人"の登場
アルファベットのドミノには、

▲もれなく巨人のイラストが描かれています。
もし、この巨人のイラストが描かれたドミノを、

▲自分の王国に配置したら、

▲ストックから"巨人"ミープルを1つ受け取らなければなりません。
この"巨人"ミープルを受け取ったら、即座に、

▲自分の王国内の王冠を1つ選んで、

▲その上に受け取った"巨人"ミープルを乗せます。
こうして"巨人"ミープルに隠されている王冠は、
得点計算から外されてしまうのです…!
とはいえ、
隠す王冠は自分で選ぶことが出来ますので、

▲できるだけ、面積が狭く、王冠の少ない地所や、
▲場所が悪い地所を犠牲にしていきたいですね。
また、
"巨人"ミープル1つにつき、
隠す王冠は1つだけですので…、

▲1マスに王冠が2つある場合、
▲隠す王冠は片方だけになります。
もしも、
巨人のイラストが描かれたタイルを配置した時点で、
自分の王国に王冠が1つもなかった場合は、
"巨人"ミープルは受け取りません。
(無い袖は振れないですからね…)
☆"巨人"の追放
一方で、49~54番のドミノには、

▲もれなく足跡のイラストが描かれています。
もし、この足跡のイラストが描かれたドミノを、

▲自分の王国に配置したら、

▲自分の王国の、"巨人"ミープルを1つ選んで、
▲即座に追放します!!
しかも、追放した"巨人"ミープルは、
ただ自分の王国から去るわけではなく…、

▲他のプレイヤーを1人選んで、
▲そのプレイヤーの王国に送り込むことができるのです!
選ばれてしまったプレイヤーは、
即座に自分の王国の王冠を1つ選んで、
送り込まれた"巨人"ミープルで隠さなければなりません…。
なお、足跡ドミノを配置した時点で、
自分の王国に"巨人"ミープルが1つもなければ、
送り込みの効果は失われてしまいます。
もし、名指しの妨害要素を嫌うのであれば、
"巨人の送り込みは必ず左隣のプレイヤーへ"
…とか決めておくのもいいかもしれません♪
★"クエスト"の導入
さて、ここからは話がガラリと変わります。
いったん、巨人のことは忘れてしまってください。
(かといって阪神の話が始まるわけではないですが)
キングドミノには、選択ルールとして、
「調和」と「中央王国」という2種類の追加点要素がありましたが、
その追加点要素を拡大して、2種類から17種類(!)に増やし、
ゲームごとに17種類の中から2つをランダム使う…というのが、
今から説明する"クエスト"というものになります。
ですので、「調和」も「中央王国」も、
今後はクエストの中に、要素の一つとして組み込まれるわけですね。
"クエスト"の導入により、
戦略が大きく変化し、より得点差が開くこと請け合いです…!

▲全17種類のクエストがこちら。
やたら数が多く見えるかもしれませんが、
その内容は6パターンにまとめることができますので、
1パターンずつ、しっかり見ていきたいと思います!
☆「調和」

▲ドミノを捨てなければ5点というアイコンの「調和」。
キングドミノではおなじみですね。
ドミノを1枚も捨てず王国を完成させたら追加の5点を得ます。

▲こんな感じで、穴をあけることなく、
▲全25マスがドミノで埋まった王国を完成させればOK!
★余談ですが…★
私星屑が「調和」を狙うときは、
▲スタートタイルの4辺のうち、少なくとも1辺は、
▲配置する場所がないドミノの緊急回避先として、
▲終盤まで開けておくことが多いですね。
☆「中央王国」「失われた一隅」

▲指定された位置に城があれば追加点というアイコンの、
▲「中央王国」と「失われた一隅」。
こちらもおなじみの「中央王国」は、
王国のド真ん中に城があれば追加の10点を得ます。

▲こんな感じで、
▲スタートタイルの十字方向に2マスずつの王国になっていればOK!
一方の「失われた一隅」は、
王国の左下隅に城があれば追加の20点を得ます。

▲こんな感じで、
▲スタートタイルが王国の左下にあればOK!
ハイリスクハイリターンなクエストですので、
ときには20点を捨てる勇気も必要ですが、
自分以外の全員にクリアされると辛いですな…( ̄▽ ̄;)
★余談ですが…★
私星屑が「中央王国」を狙うときは、
▲まず、スタートタイルから見て、
▲十字方向のいずれか2方向にドミノを伸ばして、
▲それを軸に展開していくことが多いですね。
☆地元経済

▲城の周りに指定された地形があれば、
▲1マスにつき5点というアイコンの「地元経済」。

▲例えば、このクエストなら、
城の周囲8マスにある平原1マスにつき、追加の5点を得ます。

▲こんな王国であれば、5点×7マスで、
▲追加点は35点ということになりますね。
さきほどの「調和」の余談と真逆で、
城(=スタートタイル)の周囲から埋まりがちになり、
事故る確率が上がってしまいますが、
うまくいけば最大で40点を叩き出せます…!
☆王国の四隅

▲王国の四隅に指定された地形があれば、
▲1マスにつき5点というアイコンの「王国の四隅」。

▲例えば、このクエストなら、
王国の四隅にある畑1マスにつき、追加の5点を得ます。

▲こんな王国であれば、5点×4マスで、
▲追加点は20点ということになりますね。
ちなみに、これと「失われた一隅」の2枚立てになると、
ものすごく損した気分に…( ̄▽ ̄;)
☆誇大妄想

▲アイコンだけだと分かりにくい「誇大妄想」ですが、
その内容は、
王冠のあるマスが、
タテ・ヨコ・ナナメに3マス以上、連続して並んでいたら、
1セットにつき追加の10点を得られるというものです。

▲例えば、こんな王国であれば、

▲王冠のあるマスがヨコに3マス並んでいるので10点と、

▲王冠のあるマスがタテに3マス並んでいるので10点と、

▲王冠のあるマスがナナメに3マス並んでいるので10点で、
合計で30点の追加点ということになりますね。
☆不毛の王

▲これまたアイコンが分かりにくい「不毛の王」ですが、
その内容は、
5マス以上で王冠のない畑・森・平原・湖があれば、
1セットにつき追加の10点を得るというものです。

▲例えば、こんな王国であれば、
6マスで王冠のない畑から10点と、
5マスで王冠のない平原から10点で、
追加点は合計20点ということになります。
がんばって王冠を2つ集めた左側の湖が10点と考えると、
王冠なしで10点は破格といえるかもしれませんね…!
ただし、忘れないようにしないといけないのが…、

▲沼と鉱山は対象外ということです。
そもそも鉱山で5マスは狂気の沙汰ですが、
沼は現実味がありますので、気をつけましょう!
★コメント

巨人の時代…なんていう、
ジャイアンツファンが聞いたら「きたかッ!」と短く叫んで、
ガタッと椅子から立ち上がりそうなタイトルの拡張ですが、
結論からいうと、
文句なしで秀逸な拡張です!!!
ポイントは2つ!!
キングドミノの美点である「テンポの良さ」を打ち消さず、
キングドミノの美点である「リプレイ性の高さ」を伸ばした!
もう本当に理想的な拡張ですね…!
こうやって、はしゃぐのにはですね、理由がありまして。
だいぶ前の話になるんですが、
期待していた「クイーンドミノ」がイマイチだったんです。
というのも、
システムが煩雑になってテンポが極端に悪くなり、
新要素の導入でリプレイ性が高くなるかと思いきや、
1ゲームが重くなって、むしろプレイ頻度が下がり、
キングドミノの美点がことごとく失われてしまいまして…。
(そりゃあ、タイトルが違うからそうなのかもだけどさ)
それでガックシきていたところに、
颯爽と巨人の時代が現れたわけですよ!!
そりゃあ、はしゃいじゃうってもんです!
ぶっちゃけ、箱のイラストには、
よく分からん、おっさんたちのイラストには、
そそられる要素が全くありませんでしたが…、

プレイしてみて分かったんですよ。
あ、テンポが損なわれてない!!
安易に最下段のドミノを選べなくなったとか、
(次に英字ドミノを取らなきゃかもなので)
あえて巨人を招いてから他の王国に流す、
キャッチ&リリースの流れ作りとか、
プレイ感はちょいちょい変わっているんですが、
テンポが軽いままで楽しめる!
よくぞ、キングドミノに求めていることを見失わずに、
5人までプレイできるようにしてくれた…!
5人って大事ですからね。
ボードゲーム会で、6人は3・3の2卓に割れるけど、
5人は非常に割りにくいですし。
(マス目野球のおかげで割りやすくなったけど)
そして巨人ルールが、これまた面白い。
ここは育たんやろう!と思って巨人を置いた畑が、
あれよあれよと大きくなってしまって、
あわてて終盤で足跡ドミノを狙うことになっちゃったりとか、
これまでにはなかったドラマを見ることができます!

▲64対64で引き分けた、とある大激戦。
もう一方の、クエストはといいますと、
これが意外にも初心者に大好評でした…!
最近の流れとしては、
基本ルール→+調和&中央王国→+クエスト
とう感じでプレイしてもらうことが多いんですが、
いわく、
「地元経済があると、」
「色々と迷わなくていいから助かる」
「失われた一隅は難しいけど、」
「隅から始めるから5×5マスがイメージしやすい」
「不毛の王のおかげで、」
「麦畑を広がるのが楽しくなった」
…という感じで、
クエストごとのメリットがバッチリと作用しているようです!
逆に、初心者に巨人は慌しくなってしまうので、
相手が慣れている人でなければ、巨人は外しています。
そして、慣れている人どうしでは、
巨人もクエストも込み込みでプレイして、
不毛の王を狙って、あえて王冠を巨人に隠してもらう…みたいな、
この拡張ならではの状況に直面するのも楽しいですね♪( ̄▽ ̄*)
おかげで、
ただでさえ高いキングドミノのリプレイ性が、
良いカタチで、さらに高くなりました!!!


最後に、購入のオススメ度合いですが、
これはキングドミノが好きだったら「買い」でしょう!
もう、だいぶ語り尽くした感があるので、
これ以上、言えることもないですが、
まさにオススメの逸品ですよ…!
「キングドミノ」 関連記事
→プレイ記その1(基本ルール)
→プレイ記その2(基本ルール)
→プレイ記その3(拡張・クエスト)
→プレイ記その4(拡張・クエスト)
→プレイ記その5(拡張・巨人)
→本体開封記事
→欧州版開封記事
→クイーンドミノ開封記事
→ボードゲーム記事一覧
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